以前ウェイトリストに登録していたAave Appが、使えるようになった。

Aaveは、暗号資産を預けたり借りたりできるDeFi(銀行などの仲介者を置かず、スマートコントラクトで動く金融サービス)のレンディングプロトコルで、この分野では最大手だ。そのAaveを開発するAave Labsが、2025年11月に一般向けの貯金アプリとして発表したのがAave Appで、ドル連動のステーブルコインを預けると利息がつく1。アプリに表示される利回りは年6.00%で、毎月合計1,000ドル以上を自動で積み立てる設定にすると、0.25%上乗せされる2。

日本からでもそのまま登録できたので、手順を残しておく。

順番が回ってきたときに届く案内

Aave V3・Pro(V4)との違い

aave.comの「Use Aave」を押すと、Aave V3とAave Pro(V4)という二つの入口が出てくる。どちらも自分のウォレットをつないで使うWebアプリで、多くの暗号資産を預けたり、それを担保に借りたりできる。V4は2026年3月にEthereumで始まった新しい版で、Aave Proはその操作画面にあたる3。

Aave Appは、これらとは別のスマホアプリだ。ウォレットの操作はアプリが引き受け、ステーブルコインを預けて利息を受け取ることだけに絞っている。Appを使うだけなら、V3やProの画面を開く必要はない。

aave.comの「Use Aave」から入るのはV3とPro(V4)。Aave Appとは別の入口だ

登録

アプリは日本のApp Storeでも「Aave: Save and Earn」という名前で配信されている(開発元はAave Interfaces Ltd)。開いて「Get Started」を押すと、電話番号の入力画面になる。国番号は最初から+81になっているが、「Use Email」でメールアドレスにも切り替えられる。私はメールアドレスで登録した。届いた6桁のコードを入れると、ウェイトリストの登録時にアカウントを作っていたので、あとはそのパスワードを入れるだけだった。

起動画面
電話番号の入力。「Use Email」でメールアドレスにも切り替えられる
届いた6桁のコードを入れる
順番が回ってきた人に出る画面

続いて、利用規約とプライバシーポリシーへの同意、サービスの特徴の紹介(1ドルから始められる、利息は毎秒つく、いつでも引き出せる、残高保護プログラムがある)、Face IDの設定と進む。本人確認書類の提出は、ここまで一度も求められなかった。

Aave Appは自己管理型で、秘密鍵は運営会社のサーバーに送られず、暗号処理はすべて端末の中で行われると規約に書かれている4。取引所に預けるのとは違い、資産を管理しているのは自分ということになる。

規約への同意
サービスの特徴の紹介
Face IDの設定

入金

ホーム画面には、この時点の利回り(6.00%)と、1,000ドルを預けたときの10年後の見込み額(1,790.84ドル)が出る。スライダーで金額や年数を動かすと、見込み額も変わる。

「Add Money」を押すと、自分のAaveウォレットのアドレスにステーブルコインを送るよう案内される。受け付けるのはGHO、USDC、USDTの三つで、送ってから30秒もかからずに反映されるという。GHOはAaveが発行するドル連動のステーブルコイン、USDCは米Circle、USDTはTetherがそれぞれ発行するステーブルコインにあたる。

画面の注記には、主要なEVMチェーン(Ethereumと互換性のあるチェーン)のステーブルコインを受け付けるとある。ただ、ネットワークの選択画面で今選べるのはArbitrumだけで、Base、Ethereum、Polygon、Avalancheは「Coming Soon」になっている。Arbitrumは、Ethereumの上で動く手数料の安いレイヤー2のチェーンだ。

ホーム画面。1,000ドルを預けたときの10年後の見込み額
受け付けるのはGHO、USDC、USDT
通貨の選択
選べるのは今のところArbitrumだけ

USDCの用意

日本円からUSDCを買える国内の取引所は、SBI VCトレードに限られる。2025年3月に、国内で初めて一般向けにUSDCの取り扱いを始めた5。取引所から外部のウォレットへ送る「出庫」の手数料はかからない6。

ただ、SBI VCトレードから出庫できるのはEthereum上のUSDCだけで、Aave Appが受け付けるArbitrumは選べない7。そのため、いったん自分のウォレットに出庫してから、Arbitrumに移す。以下は、個人用のウォレットアプリとして広く使われているMetaMaskでの手順だ。

まず、MetaMaskのアドレスをSBI VCトレードに出庫先として登録し、USDCをEthereumで出庫する。

次に、MetaMaskの「スワップ」で、交換元をEthereumのUSDC、交換先をArbitrumのUSDCにする。チェーンをまたいだ交換で、これでUSDCがArbitrumに移る8。交換先の候補には「USDC.e」という別のトークンも出てくるので、「USDC」の方を選ぶ。

最後に、ArbitrumのUSDCを、Aave Appに表示された自分のアドレスへ送る。

EthereumやArbitrumでの操作には、通常は手数料(ガス代)としてETHが要る。ただMetaMaskなら、ETHを持っていなくても、手数料をUSDCから差し引いて払える(設定で「Smart Transactions」と「Estimate balance changes」をオンにしておく)89。

すでにArbitrum上にUSDCを持っているなら、それをAaveウォレットのアドレスにそのまま送ればいい。

試してみたい人は、私の招待リンクから登録し、紹介コード「94D7F8」を入れると、ウェイトリストの順番が早まる。